初めての国際ゲスト、研究室に来る

Author

Yasunori Ichihashi

Team Director

先日、私たちは初めて海外から研究者をお招きし、研究室でのセミナーとラボツアーを開催しました。きっかけをくださったのは、CSRSのAlexandra Dallaire博士。ご縁に感謝しつつ、ベルリン自由大学のMatthias Rilling先生をお迎えする準備を、チーム一丸となって進めました。

迎えた当日。午前のセミナーでは、BRCセンター長をはじめBRC・CSRSの多くの研究者が参加し、Rilling先生のお話に耳を傾けました。テーマは野外生態系における環境要因の多重性(multiple factors)。一つひとつの因子では見えてこない相互作用が生態系にどう影響するのか――まさに、私たちのチームが取り組む「複雑さのなかの共生」をめぐる問いと深く響き合う内容でした。

議論も大いに盛り上がりました。参加者の多くが、こうした複雑系の理解に向けてどのような研究設計や手法が有効なのか、具体的なアイデアや経験を熱心に共有し合い、セミナー室は知的な熱気に包まれました。私たちチームのメンバーにとっても、大変刺激的で学びの多い時間となりました。

午後には筑波キャンパス内の関連ラボを見学いただき、私たちの実験フィールドにも足を運んでいただきました。現地ではISPメンバーと合流し、手づくりのアイスコーヒーとキャロットケーキを囲んで、にぎやかな交流の時間に。先生も「Delicious!」と笑顔で、私たちのもてなしを楽しんでくださいました。

そして夕方には、チームメンバーが選び抜いた日本酒を片手に、ネットワーキングイベントへ。朝から晩まで過密スケジュールだったにもかかわらず、Rilling先生は終始エネルギッシュに、私たちの問いに丁寧に応じてくださいました。専門的な知見はもちろん、研究に向き合う姿勢や国際的なネットワークの築き方など、若手にとっても非常に学びの深い1日でした。

海外からゲストをお迎えするのは、私たちにとって初の試みでしたが、全員の協力によってとても実りある1日になったと思います。今回の経験は、研究の「外」とつながることの面白さ、そして科学を媒介にした国境を越えた対話の可能性を、改めて私たちに実感させてくれました。 これからも、こうした交流を通じてチームを育て、世界とつながる研究の場を作っていきたいと思います。引き続き、温かいご支援をよろしくお願いいたします!

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